サマーレッスン「ラブプラスのような一歩がない!」

PlayStation 4とPlayStation VRを購入しました。VRの欠点はひとまずニオイです。ゴム臭がキツイ。

サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)

噂では聞いていましたが、いろいろと自分の目で確かめることができました。

解像感について:

低めですね。むか~し、CD-ROMという媒体がPCで利用できるようになった頃、こぞってエロ動画のCDが登場したもんですが、せいぜい320*240くらいの解像度しかないものばかりでした。今のリッチな環境からすれば、考えられない低解像度です。

PS VRにおける解像感はまさしく、そうした低解像度の動画を大きく引き延ばして視聴しているような感じでして…… 標準的な1080を感じとることができるのは、PSボタンを押した時に現れるメニューの文字くらいでした。この文字の輪郭を見て、ピント調整が間違っていないことを確認するほどです。それくらい落差が大きいのでした。

サマーレッスンはとりわけ解像度を犠牲にしているフシがあり、間近のひかりちゃんでギリギリ。遠目にみている状態ではジャギジャギ(ないしはボケボケ)です。

先のCD-ROMの例えは極端じゃないの?と思われる方も居るでしょう。それならば――DVDの映像をフルHDディスプレイでアップコンバージョン処理を施さずに見ている、少なくともそんな印象にはなると思います。

喫茶店で正面窓枠の外から景色が見えますが、なにより窓枠がジャギーで酷いことになってます。壁に貼ってあるポスターも遠くのものはおろか近くのものですら、見出しが辛うじて判読できるだけ。内容にいたってはまるで潰れてしまって読めません。大して動きの無いシーンでこの低解像度ということは、かなり低次元に抑えたレンダリングなのでしょう。

ゲーム性について:

ありがちです。家庭教師として、ひかりちゃんのパラメータを上げてやり、その結果からゲーム的なご褒美を貰える、そういうシステムでした。周回前提のつくりで、何周もすれば徐々に結果が良くなります。

プレイヤーは当然ひかりちゃんのバリエーションあふれるリアクションを期待してしまいますが、いやはや、毎度毎度、一言一句同じでした。ものすごく手抜きですね。スマホを覗こうとしては「見ないでよ」と拒否られ、それから対話モードの「何?」が始まります。

「ひかりちゃんのスカートの下を覗き見るにはどうすればいいの?」――むしろ、こういった着想こそ、メタゲーム的に最高の体験になりそうですね。

そこに居る感じ:

最初は強く感じます。けれども、繰り返す度にこの印象に脳が慣れてしまい、あげく同一のセリフと仕草に聞き飽きて、最終的には自我のないゲームキャラなんだ、と実感するようになってきます。現実ではあり得ない『繰り返しの魔空間』に毎回迷い込むことを余儀なくされ…… フツーのギャルゲーの感覚でスキップ多用になるVRって、存在価値あるんですかネ。

ラッキーアイテムをアンロックできた時に登場するシチュエーションが、最終的に唯一の目的となるでしょう。ニコ動などのデモンストレーションで触りだけ見せてくれたイヤホンは、このシチュのひとつですね。

旧態依然のゲーム性が非常にマズい作りだと思わせます。用意されている“仮想キャラとのふれあい”が出し惜しみされているわけですよ。パラメータの達成でアンロックという仕様によって。VR体験として一番期待されている部分を、このように従来型の作りに落とし込むのは頂けないですね。

ラブプラスのような、既存から一歩抜け出た発想で開発されなかったことは残念です。元は技術デモということを考えれば さもありなん ではあるのですが、とはいえキャラの実在感が与えるインパクトは当時大いに話題になったことは吉田修平プレジデントの記事群でもわかる通りで、その成れの果てがお決まりのゲーム文法に収まってしまうとはなんとも皮肉な顛末です。
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