飽きてきた……

そろそろ飽きてきた。The Witcherは、さほど目新しい体験をさせてくれるRPGではない。けれども、5、6年前に遊んだ名作RPGの思い出を再生してくれたような雰囲気がある。古いオーロラ・エンジンをよくここまでカスタムチューンしたものだと舌を巻くくらい、ビジュアルも印象的で綺麗だ。ただ、数多いお使いクエストは、ほとんどがルーチンワークになってしまい、ゴールへと引っ張ってくれる魅力がだんだん薄くなっている。個性的な戦闘システムも、むしろ勝てない内が華だ。大ボス以外なら楽勝になる。この規模(容量8GB)のRPGにしては、舞台の変化もそうは多くない。思えば、バルダーズ・ゲート2は場面転換が豊富で楽しませてくれた。

プライマリー・クエストの進行が、所々でひっかかるような作りなので、飽きてきたところに、それにぶつかると辛い。今も第四章で、友好的なVodyanoi Priestが見つからずに困っている。またもや、例によって、別立てのプライマリー・クエストと連動しているそうだ。こういった辺り、作り手の主義を、プレイヤーが自らの時間を犠牲にして負わねばならないのが難点だろう。平凡なクエストを、地図の印通りに追っていくだけじゃ不足だろうか。私はアークス・ファタリスのような、パズル的でいて、且つ、理詰めで解けるクエストが好きなので、The Witcherに出てくるような、特にヒントも無しで二つのお使いが勝手に連動するようなクエストは好きになれない。このクエストは本当に二つに分けなくてはいけなかったものなのか? 開発陣には、もう少しプレイヤーを信じて貰って、クエストを解決する方向へ、推理や洞察が自然とひねり出てくるような"タネ"を蒔けなかったのか、と問うてみたい。
注意:以下にはネタバレを伴う内容が書かれています

四章のエントリー"Ripples"と"Alvin"(もしくは"The Heat of the Day")には、連動する必然性は感じられない。いずれもプライマリー・クエストなので、遅かれ早かれ着手しなければならないだけだ。だからといって、"Ripples"だけを進めていると、途中で「友好的なVodyanoi Priest」と会話する事が必要になるが、この状態では絶対に会えない。エントリー"Alvin"をしばらく進める事(で新規追加される"The Heat of the Day"も進める事)が前提条件になっているのだ。こういった作り手側のお仕着せのおかげで、二章からずっと右往左往しっぱなしだ。この場面ではオープンエンドのアプローチを採用しているのだから、まったく脈絡がないクエスト同士を連動させるのはいただけない。

これまで会えなかった「友好的なVodyanoi Priest」が、村で花嫁を巡る殺人事件が起きた後でならば会えるというのは、どうしてなのか? 時間の経過を表現したから、という理由以外に、何か意味づけが出来るだろうか? せめて、論理的な繋がりを、プレイヤーが理解できる形で提示するべきではないだろうか。Alvin少年をゲラルトの側に居させる為に、敢えて、こうしているのだとすれば、第四章冒頭で、お得意の強制イベントにより、すぐにでも再会させてしまえば済んだのではないか? プライマリー・クエストの一つを待機状態(しかも、意地悪なことにActiveなままだ)にしてまで、わざわざプレイヤーにAlvinを探させる意味があるのだろうか。

物語の展開は、ノンヒューマン対人間の争いとサラマンドラの黒幕を巡って、五章へと向けて勢いをつけていく。アルヴィン少年は映画「シックス・センス」の天才子役ハーレイ・ジョエル・オスメントを連想させる。3Dモデルの顔が肖像権を侵害しない程度に似ていれば面白かったろう。ゲラルトが湖の淑女から剣を受け取るくだりは、まるでアーサー王伝説のようだ。ホーリー・グレイルの話題もNPCから聞くことができる。果たして、原作小説にも同じネタが登場するのだろうか。ゲームで体験すると、ただの借り物にしか読みとれないところが悲しい。

DagonはH.P.ラヴクラフトの創出したCthulhu神話に名前の出てくるGreat Old Oneとして有名だが、The Witcherでも登場する。Oblivionでもインスマスの半魚人ネタが出てくる程で、昨今非常にトレンドになっている有名人・・・もとい、有名"神"(?)だ。The Witcherでは対決を強いられてしまうのだから堪らない。倒し方は、ジャーナルのモンスターの項にずばり出ている。曰く、「ダゴンは神なので倒せない。ただし、信者の信仰心がその源になっており、唯一の弱点といえる。」

ダゴンの近くに、お供のプリーストが数体ずつ現れるので、そいつらをやっつけていけば良い。30レベルになった我らがゲラルトには朝飯前だった。今やIgniサインが三連発もできる。Tawny Owlを飲んでおけば、Enduranceの再充填も早い。私も随分と馴れたものだ。
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