映画化されたアルベマスはBest Adaptation

Radio Free Albemuth”がSci-Fi-London 2012でBest Adaptationを受賞。早く観てみたいものですね。同名のSF小説を世に送り出したのが、通称ブレランこと映画『ブレードランナー』で有名になったフィリップ・キンドレッド・ディック御大。今年は没後30年にあたります。

映画化というのは積んだままの原作本を開く良い機会になります。私も創元SF文庫『アルベマス』を手にとってパラパラッとめくり、大瀧啓裕氏のあとがきを読んでみたりしました。すると、ディック自らによる『死者を脅かす』のプロット紹介(443頁)が載っていて、「あ、これ、映画“Matrix”一作目を説明しているみたいじゃん!」などとアルベマスとちっとも関係ないところに引っかかってしまいました。ウォシャウスキー兄弟もディックのファンだったんでしょうかね。

原作本『スキャナー・ダークリー』も映画のイメージを念頭に置いて読むと入りやすいことに気が付きます。私が手に入れた頃は『暗闇のスキャナー』だったのですが、ハヤカワSF文庫から、しかも訳者を浅倉久志さんに変えてまで出版された時には驚きました。そして、前の訳者である山形浩生さんのホームページを発見してさらに驚き。

「しかも言いたくはないが、ぼくの訳より下手になっている(まあ自分のほうをひいき目に見ているだけかもしれないけれど)。偉大な先輩に多少なりとも勝てたと思えるのは、嬉しいと同時に残念。」(山形さんのホームページより引用)

『暗闇~』の後書きで若かりし頃の訳だったと盛大にバラしていた山形さんなんですが、ほんとにそうなんですかね。浅倉訳もいつか読んでみるとしましょうか。

ディックの映画化作品で新しいものというと、“The King of the Elves”がディズニー映画(実写でなくCG)として制作中とのふる~い情報がグーグルでさかんにヒットするんですが…(最近の情報だと2013年公開予定だとか)。『メリダとおそろしの森』は原題“Brave”でどうやら違う作品です。
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