名 作 R P G を 遊 ぶ (か も) 2

洋ゲーRPGや非電源ゲームを扱った頁でしたが、最近はユルいジャンルになりそうです

やっぱり勝てず・・・戦闘バランスの酷さ

あきらめた。The Beastごときも退治できないような主人公は要らない。結局の所、戦闘システムが未熟なのだと思う。その為、プレイヤーに強いるアクション性が半端じゃない。この戦闘システムでプレイヤーが制御できるのは、攻撃タイミングと位置取りだけだ。2Dの格闘ゲームをプレイしている感覚に近い。

The Witcherが面クリアのアクションゲームなら、それも致し方あるまいが、一応はRPGだったはずだ。こんなに難しいRPGは滅多にない。たぶん、開発チームはRPGの本質を理解していなかったのだろう。バルダーズゲートOblivionといった名作の良いところを取り込めなかったわけじゃないのだが、戦闘のバランスが酷すぎて、全てを台無しにしている。どうして、古めかしくてつまらないコンシューマー・ゲームのスタイルを継承しようとするのだろう。

このゲームを遊んだ事が無い方の為に、このシーンの説明をしてみよう。
注意:以下にはネタバレを伴う内容が書かれています
    主人公ゲラルトは首謀者に繋がる手がかりを求めて、サラマンドラという組織を追いつめた。一方、村人は夜中になると現れる亡霊のようなイヌを、魔女アビゲイルが召喚しているとして、彼女を火刑にしようとする。牧師、密輸商人、富豪は自分達の罪を彼女になすりつけ、スケープゴートと仕立てようとしているのだった。ゲラルトは彼らが隠蔽した事実を衆目の前で声高に暴き、アビゲイルを無事に連れ出そうとする。ところが・・・、亡霊のようなイヌが眼前に立ちはだかるのだった。
以上がムービーシーンのあらましで、これが終わると戦闘場面になる。舞台は炎が円を描くように取り巻いた開けた屋外の一画。土俵を連想すると解りやすい。ロードが終了すると、プレイヤー演じるゲラルトはそのほぼ真ん中にいる。目の前にはモンスターのボスとNPCアビゲイルがいる。

モンスターのボスの名が通称The Beast。二回り大きいグレートデンの姿をし、体は赤い炎で不気味に輝いている。土俵には四カ所、緑色の炎の柱があり、そこからザコ・モンスターのBarghestがリスポーンしてくる。Barghestは6~8頭ほどになるだろうか。

モンスター達はゲラルトとアビゲイルを喰い殺そうとし、アビゲイルは治療魔法でゲラルトの体力を回復させつつ、自らもダガーでモンスターを攻撃する。The BeastはPainという特殊攻撃ができる。Painの効果中はゲラルトは無力化されてほとんど何も出来ない。

ゲラルトが使える主なリソースは以下の通り。ただし、能力はプレイヤーが割り振った場合に限る。アイテムはプレイヤーがこの場面までで入手/製造可能なもの。研ぎ石のようなアイテムは、この場面より前で、あらかじめ使っておく事ができる。ポーションはこの場面になってから使わないと効果が発揮されず、しかも、ポーションを飲んでいる最中は隙ができる。
    Blizzard ポーション
    周囲の速度が鈍く写り、ゲラルトの反応速度が上昇する
    Swallow ポーション
    Vitalityの回復を早める(この世界でのヒーリングポーションのようなもの)
    Tawny Owl ポーション
    Enduranceの再生速度を上げる(EnduranceはSignを使うと消費される)
    Necrophage Oil (ソードに塗る)
    グールなど墓場系のモンスターへのダメージを高める
    Specter Oil (ソードに塗る)
    レイスなどスペクター系のモンスターへのダメージを高める
    Whetstones (ソードに使う)
    研ぎ石。ソードの性能を若干上げる
    Diamond Dust (ソードに使う)
    ソードの性能を若干上げる
    Aard Sign - Stun, Disarm, Gust
    相手をふっとばすテレキネシスのような力
    Igni Sign - Harm's Way I/II, Incineration
    ファイアーボールのような火炎が手から放射される
    Strong Steel - Cut at the Jugular I/II, Crushing Blow I/II, Bloddy Frenzy I/II
    力の強い敵に効果のあるソード・スタイル
    Fast Steel - Paralysis I/II, Hail of Blows I/II, Sever Sinews I/II
    敏捷な敵に効果のあるソード・スタイル
    Group Steel - Precise Hit I/II, Half-Spin I/II, Trip I/II
    多数の敵に効果のあるソード・スタイル

The Beastのクライマッックスにおける問題点を整理してみたい。
  1. クリアしなければ先へ進めないという局面にプレイヤーを追い込んでいる。[レベルデザインの問題]
  2. 避ける事もできなければ、退却して策を練り直すという事もできない。[レベルデザインの問題]
  3. ゲラルトの能力への割り振りを、(例えば、この場面の直前に)やり直す事が出来ない。[ゲームシステムの問題] *
  4. 難易度設定を途中で変更できない。[ゲームシステムの問題]
  5. The BeastのPain攻撃の頻度が高いか、ダメージが大きすぎる。[敵の強弱設定の問題]
  6. Barghestのリスポーンの頻度が密すぎるか、頭数が多い。[敵の強弱設定の問題]
  7. ふっとばされたThe Beastが立ち直るのが早すぎる。
  8. 倒れている最中のThe Beastを攻撃できない。ふっとばしは一時的に相手を遠ざける効果しかない。[戦闘システムの問題]
    補足: 棒立ち状態のスタンもしくはノックダウン状態だと、逆に一撃で殺せてしまう。要するに極端。
  9. アビゲイルがすぐに昏倒する。
  10. ムービーシーン明けの戦闘である為、下準備が一切できない。[レベルデザインの問題]
  11. 能力の割り振りが適切でなかったゲラルトは、たぶん、The Beastを倒せない。[敵の強弱設定の問題] [レベルデザインの問題]
だいたい上記のような感じだと思う。ゲームを製作する側の意図が問題なんだと感じる。プレイヤーにわざと意地悪をしたいのなら別だが。ジャンルで言えば、アクションゲームの世界では、難度が高いゲームを根気のあるプレイヤーがクリアして、それが総じて楽しい体験である、という評価が定着している例もあるとは思う。だが、しかし・・・ The Witcherは「アクションRPG」でありこそすれ、「RPG要素がオマケのアクションゲーム」ではないはず。にもかかわらず、後者に極めて近いデザインを採用してしまっているのが疑問である。

オフィシャルサイトのForumを斜め読みすると、この例のように、敵が強すぎる局面は、ACT3でも起きるようだ。デザインの観点からすると、どんな育て方をしたゲラルトでもクリアできるように用意されてなくてはならないはずなのだが、ゲラルトの戦闘能力の不足分を、プレイヤーが小手先のテクニックで埋めなくてはならない(しかも、とても埋めにくい)とは、なんともご無体だと思う。
 * Cancels last Distribution of Talentsというボタンはあるので、Meditateが出来る場所でなら、割り振りをやり直せる。

結 論: RPGが好きだがアクションゲームは苦手という人は、The WitcherをEASYで開始するべし。さもなくば、他のRPGを遊ぶ事をお勧めする。

追 記: 正攻法ではまず勝てなかったので、少し前のTalentsが未使用のセーブまで戻って能力を選び直した。AardサインをIIレベルまで極め、エンハンスメントにStunとGustを取得してみた。実際の戦闘では、グループスタイルでBarghestを全滅させ、リスポーンが発生する前にThe BeastにAardサインを数発叩き込む。赤字でStunという表示が出たら、トドメ(**)を決める。こうして、ようやく不愉快で不毛な戦闘が終わった。やれやれ。

・・・今度は逆の問題が出てきた。AardサインのエンハンスメントGustの効果が強すぎる。どのモンスターもAard一発で固まってしまう。剣技の意味が無くなってしまった。こんな大雑把な戦闘バランスを、よくもまぁ許したものだ。

 ** Coup de Grace.......フランス語。"blow of mercy"の意。「情けの一太刀」つまり、トドメ。yourdictionary.comで発音させると、クゥ・ディ・グレイスWikipediaの音声ファイルを聞くと、クッ・ドゥカス と聞こえる。読みを"koo day graw"と紹介しているマニュアルもあった。
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[ 2007/11/06 21:07 ] ■RPG Witcher, The | TB(0) | CM(0)
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