名 作 R P G を 遊 ぶ (か も) 2

洋ゲーRPGや非電源ゲームを扱った頁でしたが、最近はユルいジャンルになりそうです

事件は…現場ではなく脳内で反芻される - L.A. Noire

殺人課の事件をいくつか消化した上での感想

このゲームの犯罪は、誰が捜査しても逮捕(もしくは解決)に導くように出来ている(もっとも、長い事件の場合は、途中に誤認逮捕などの脱線が挟まれる)。したがって、犯行の動機であるとか、どのような経緯で殺人に至ったのか、等をプレイヤーが能動的に考えていくのが水面下の楽しみ方であろう。そうでもしないと、ただただ仕向けられるままに場面をこなして「ハイ、一件落着」という結果になってしまう。L.A. Noireの構成要素はアクションゲームの作りなのだから、これでは、推理や犯罪捜査に深みが乏しいという印象に落ち着いても致し方ない。

とはいっても、本格推理小説のような作り込みを想像すると幻滅しかねない。'47年の犯罪は知能的とはいかないものが多い。犯人の乱心ぶりで勝手に収束する傾向だ。粗野な犯人が物的証拠をぞんざいに自室に置いたままだったりする(捕まりっこないという自負の表れか)。「なんだ、そんな事だったのか」という落胆もある。叩き上げで場数を踏むと、ひとつひとつは、案外、こうしたつまらない捜査ばかりだったりするのかもしれない。質より量といった積み重ねなのだろう。凝る事が、決して良いわけではないのだ。少なくとも、L.A. Noireはそうした方向性を選んでいない。

お約束

ギャング映画や三流TVのお約束といった刑事アクションが懐かしく演出されているのだと思う。刑事らしく、名乗ってから威嚇発砲などは当たり前だ。まめな主人公は礼儀正しくノックしてから容疑者宅へ上がるが、ベテランの荒っぽい相棒は、いきなりドアを蹴り飛ばして踏み込んだり、「こうするもんだ」と主人公を諭したりしてくれる。

カー・ドライビングの操作性

ゲーム内物理の利用が前提となった現状に起因してだと思われるが、ここ最近、ゲームに登場する車の操作性が著しく変化している。代表例は、Test Drive Unlimited 2だろう。物理エンジンの挙動は、Half-Life 2無印の頃と比較して、さほど高性能化したようには思えない。あくまで、ゲーム内での利用範囲に留めた反応をするように設定されているから、どうしても大味だ。現実の車のような堂々とした反作用は返ってこず、ちょっとした操作にやたら敏感だったり、すぐ傾くサスペンションだったりと、物理とはお世辞にも形容しがたいペテンらしさがする。

レースゲームではないのだから、多少の運転しづらさを拘泥してもあまり意味はなかろう。…しかし、車体がもっと素直に反応してくれ、すなわち運転しやすければ、L.A. Noireの持ち味であるカジュアルさには、よりマッチしただろう。物理っぽい制御はむしろ不要だったのかもしれない。

Conclusion

詰まるところ、贅沢な体験を供するアドベンチャーゲームの一種であることは間違いない。カジュアルである事は利点の一つであれ、貶めるほどの短所ではない。ここまでのものがあるのなら、イカした方向性へと舵を切って、ずば抜けたゲーム性にして欲しいと望む人が居ても何ら不思議ではない。革新的な技術MotionScanの比重が高かったことを見ても判るように、これに比肩するゲームデザインとなると、相当のセンスや経験が必要なのではないか。カジュアルな着地点にしたことは無難どころか、大英断だとも思う。この出来以上となると、ゲーム職人的な知見が要求され、工業規格品じみた昨今の作品群を見る限りでは、作れるゲームスタジオはもはや無いように思うし、認めてくれるパブリッシャもおそらく見つからないだろう。
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[ 2011/06/06 03:14 ] ■アクション L.A. Noire | TB(0) | CM(0)
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