名 作 R P G を 遊 ぶ (か も) 2

洋ゲーRPGや非電源ゲームを扱った頁でしたが、最近はユルいジャンルになりそうです

なかなかの異色作

ようやく、このDivinity II - Ego DraconisというRPGの本質が飲み込めてきた。2Dだった前作や外伝も、DiabloともBaldur's Gateともつかぬ、折衷された作風だったが、それは3Dになっても受け継がれたようで、Hack n Slash風味でありながら、Morrowindのようなクエスト三昧も出来る、見事なちゃんぽんに仕上がっている。まだ攻略中だが、ここまでの感想で寸評してみたい。

戦闘: 盾所持可能だがガードアクションそのものは無く、クリックでひたすら物理攻撃しまくるスタイル。Titan QuestのようなHack n Slash系を感じさせる作りだ。そのためか、インベントリーには、装備品と入手品の能力が比較できる等、一般化された仕様が踏襲されている。アイテムにも色付きのレアといった格が存在し、Charmというパーツで装備を強化できる。

興味深いことに、主人公には落下死が無い。シタデルタワーのような高所から飛び降りても、ノーダメージで着地できる。道すがらのショートカットにはたいへん都合がよかった。また、ジャンプ併用で必殺攻撃じみたアクションが行えるが、着地後に間が生じるので連続攻撃には向かないようだ。

戦法: 近接時には、プレイヤーの操作により、立ち位置を変えつつ攻撃といった戦法は、さほど成立する余地がない。他方、遠隔時には、敵の遠距離攻撃魔法をジグザグ移動で躱しつつ、マジックミサイルで応戦といった戦法が成り立つ。主人公のマジックミサイルが必中であるのと同様に、敵の弓矢も、こちらを追尾してほぼ確実に命中してくるようだ。

戦闘を有利に運ぶには、専らスキル(魔法含む)とポーションによるバフ(一時的な強化)が主体だ。『戦闘中の一時停止』機能があるので、バフのタイミングはかなりの確度でコントロールできる。各種のバフには、再度使用可能になるまでのリチャージ時間が設定されている。

敵の強さ: 主人公のレベルが釣り合わないうちは、瞬殺される。サイドクエストを寄り道してレベル上げを図ると、丁度渡り合えるようなバランスだ。なお、難易度設定はゲーム中にいつでも変更可能。ただし、私感では、難易度を下げたからといって、敵のhpが削りやすくなる印象はなかった。

舞台: オープンな箱庭で、序盤のBroken Valleyを例に挙げると、Lovis' Towerを中心とした車輪のハブ状。Shrineによりテレポーテーションで結ばれていて、村との往復が多少緩和される。それでも、ポーション購入や調合の為に頻繁に村に戻る必要がある。

イベントやクエストでないと入れない場所があるものの、オープンエンドのせいで入口付近までなら近づける。目端の利く冒険者なら、「ここは匂う」とばかりに、当のクエストを知る前に訪れてしまったりもするだろう。

メインストーリーはあくまでリニアで進行するが、サイドクエストは場所を訪れると発生するようだ(Bandit Campなど)。ダンジョンの多くでは、クエストアイテムを先に回収してしまったにも関わらず、依頼主とまだ話していない、といった事態も起きる。

パズル要素: クエストに関連したステージではパズルめいた謎が提示される。「扉を開くためのスイッチが、ジャンプを繰り返して行ける高所に配置されている」といった簡単な部類のものから、「引きずられた死体で暗示された順路を外れると、充満した毒ガスで死亡するトラップ」など、多岐にわたる。他のRPGではあまり見られない趣向で、個人的には楽しめている。

主な短所: 前回書いたことの繰り返しになるが、列挙してみると以下のようになる。クィックセーブ機能がない(※)。屋内・屋外を経過する際のローディングがうっとうしい。ポーション調合が自前で行えない。マップ画面に“戦場の霧”がない。村との往復など、移動に掛かる時間が若干多め。敵にバラエティが乏しい。
 ※デフォルトではキー割付されておらず、Controlオプションで割付可能。

個性: 前述のHack n Slashの持ち味と従来のRPGとを融合させた点が、最大の特徴。とは言いながらも、序盤のストーリーテリングとお使いクエストを終えると、強めの敵ばかりが待ち構えて、この核心がいささか唐突にあらわになるので、そうとは予期していなかったプレイヤーは大いにまごつかされるのではないだろうか。かくいう私もそうだった。

Divinityシリーズには、どこかユーモラスなクエストや脳天気な演出があったと思うが、そうした精神は本作にも忘れられてはいないらしい。マインドリーディングでNPCの本心が透けて見えるのも、そういった趣向のひとつに違いない。橋の上で500GPを毎度せびりにくる少年や、ブタを偏愛している養豚家の妻の憂鬱など、ちょっと風変わりな場面で思わずクスッとくる。
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