貴方が血祭りに上げたゾンビは何千体?

休日中、Dead Rising 2に割いた時間は多かったつもりだ。“旬”を判断する目安となる「野良CO-OP」も労せずして行えた。結局、中盤より手前(Case 3-2)までしか進まなかったが、能力を繰り越しで、序盤を三度、いや四度はプレイした。サバイバーもそこそこ救出したつもりだ。


サバイバーの救出に血眼になってしまい、制限時間切れで真実は分からぬまま…“FAILED !”。

最低限の寸評を述べるに足る体験はしたと思う。私が下す評価は『残念賞』といったところだ。シビアなゲームバランスに対して、「もうちょっとこうだったら良いのにね…」をあげつらいたくなった。

武器がすぐ壊れる 現状では、耐久力が総じて低すぎると思われる。威力、耐久力、入手性のバランスがよくないようだ。コンボ武器はいちいち作ることの手間を考えると、入手性が悪い割に耐久力が乏し過ぎる。フツーの武器はその辺に転がっている代わりに、威力も耐久力も乏しすぎる。格差を付けた事に見合う対価が今ひとつ。

コンボ武器の耐久力は、最低でも現状の二倍は欲しい。さもなければ、性能の低いフツーの武器の威力(もしくは耐久力のどちらか)を、もう少し高めにしても良いかと思う。また、コンボ武器のような個性(使い方)は、むしろフツーの武器にあるべきではなかったか。

Prestige Pointや、無双ぶり(威力や効果)による差別化は、コンボ武器専用にすべきではなかった。「コンボ武器ありき」ではなく、武器に設定された「長所と短所」で使い分けしたくなるように仕向けるべきだったろう。現状ではフツーの武器は弱すぎて、活用できない。活用できるのは、車椅子や芝刈り機の類にかぎられる。

コンボ武器でないとサイコパスを倒せない これは辛い。フツーの武器ではろくにダメージを与えられず、愕然とした。コンボ武器を用意していないと太刀打ちできないような気がするのだが…。敵に与えるダメージと主人公が被るダメージの比率が悪い。敵が素早く大ダメージを与えてくるのは、それこそ、出来の悪いアクションゲームの十八番だと思うがどうか。

スロットが足りない コンボ武器、その材料、雑誌、と大まかに分けても3通りのアイテム収納が必要だが、スロット数が絶対的に不足する。コンボ武器が壊れやすいが為に、常に予備となるコンボ武器を二つも三つもスロットに入れて持ち歩く必要がある。となると、成長におけるスロットの増え方が遅すぎるのではないだろうか?

雑誌が武器扱い 戦闘時の武器切り替えで、雑誌を持ってしまうのはなんとかして欲しいものだ。雑誌枠は別にするとか、切り替え武器の候補にならないようにすべきではないか?

壊れて消える銃 ゲーム的な処理とはいえ、不自然では? 弾が出なくなったら、棍棒代わりに使えても良いはず。

銃撃戦 対ゾンビとの肉弾戦に特化しているせいか、銃撃戦の出来はよくないように感じる。チャックはジャンプ・キックもできるほど恵まれたキャラクターなのだが、物陰に隠れることを知らない。近接武器でひたすら近づきながら(それしか出来ない)撃たれ続けるのは陳腐。もちろん、銃を奪えばヘッドショットはできるが。照準は補正がつかないので、コントローラー操作だとやや難しい(その分、敵AIが間抜けで、棒立ちしている時間が長めだったりするようだ)。

ゾンブレックスの投与は親の特権? これも不自然。ステイシーに子守を頼めるくらいなら、手に入れたゾンブレックスを渡しておいて、「時間になったら注射してやってくれ」とできてもいいはず。チャックが同席しなくてはならない理屈が必要なら、もっと上手くでっちあげるべきだろう。

スキルの数 ボタンとレバーの組み合わせ操作で、特殊な移動や攻撃が繰り出せるものを、Dead Rising 2ではスキルと称している。レベル成長に伴いアンロックされていくが、その進度がかなり遅い。フツーの武器が頼りにならないのだから、プレイヤーが能動的にスキルを活用することで、巧みな戦い方が出来るようになってもよかったのでは? その方が、アクションゲームと言えるはず。

「次のケースは10:00AMに起きます」 おまえは予言者か。物語進行とプレイヤーが自由に消化できる時間との兼ね合いを、もう少し柔軟に組み合わせられないものだろうか。「毎朝7時~8時までに、ゾンブレックスを手に入れて、ケイティのそばにいること」この条件だけで十分なのではないか。物語主導で、箱庭的なフリープレイの楽しさを奪うべきではない。


文句はあれど、ムキになってプレイしつづけてしまうように仕向ける中毒性は大したもの。私には『楽しみの法則』のようなものがあって、一定水準の面白さで興じるまでに要するプレイ時間の大・小で、HDDに残しておくべきか、それとも消すべきかを判断する。

例えば、Civilizationシリーズの場合、そのプレイ内容は「かなり楽しい」と感じるが、それに要する時間は過大なので、近頃はプレイを控えるようにしている(ターンベース・ストラテジーは敵の手番処理に時間が費やされることが多い)。逆に、Magic The Gathering - Duels of the Planeswalkersの場合では、デュエル一試合の時間が短く、且つ、次にどんなカードが配られるか分からない状況下で論理的思考をするという味わいがあり、楽しみと所用時間の効率が良い。暇を見つけては頻繁にプレイしたくなる所以である。

Dead Rising 2の場合、満足にゾンビを蹴散らせるようになるまでの成長に多くの時間を要求される。また、ゲーム性としては、マップ上を何度も往来し、ゾンビをひたすら殲滅するだけと、最初から変化はない。したがって、「一定の面白さを得るまでに投資する時間の量は過大、その上マンネリ」となって、先に挙げた基準ではプレイを止めてしかるべきところだ。

だが、そうはならなかったのは、皮肉にも、シビアな難度のゆえだろう。「もう少し我慢して遊べば、見返りとして、大きな強さを手に入れられるのではないか」という考えが徐々に支配的になる。いわば、難しさに慣らされてしまうようなもので、いやはや慣れは恐ろしい。
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