はじめてのDark Souls(6)

私は43時間費やしたが、とうとう八方塞がりになり、どこへ行っても状況を好転・進展させることができなくなってしまった。降参だ。独力ではもうクリアできそうもない。仮に、攻略Wikiのたどたどしい記述を頼りに、オススメのビルドで再挑戦すれば、積み重ねた経験や知識も役に立って、もっと先へ進むことができるだろう。でも、それはRPGを楽しむ本来の姿ではない。ガイドを頼りにしないと解けないようではCRPGとしては失格なのである。

Dark Soulsは、噂に違わぬ大変なマゾゲーであったという結論に落着した。同じことを延々と繰り返す行為には、どうしたって飽きが来てしまう。ボスを攻略するためのアクション自体は、百歩譲ってやりがいがあるかもしれないが、そこへ至る過程まで揃いでこなさなくてはならない。狩り取ったソウルが不慮の死で水泡に帰す場面にはとっくに慣れてしまった。それでも、無駄な行為に費やした時間のことを考えると、おいそれと遊べるゲームデザインではない。輪を掛けるように、敵から受けるダメージを過剰に感じる場面がいや増す。こんなに雑魚を強くする必然性があるのかとデザイナーのS度を測定したいほどだ。

敵とプレイヤーキャラクターとの力関係は、はじめは敵に分がある。そしてプレイヤーキャラクターが徐々に力をつけてくると、一旦はひっくり返る。成長曲線が互いに同じ角度でもつれ合って登っているときなら、現状の手法でもプレイヤーの体験はそれほど悪くないであろう。しかし、遅かれ早かれ、強化された敵が登場してきて力関係が再びひっくり返される。敵の成長曲線は急カーブで跳ね上がっていく。反してプレイヤーは、ここまでの蓄積がそろそろ限度一杯であることに気がつき始める。

正念場にもかかわらず、プレイヤーが効率の良いビルドや装備を獲得できていない状況がありうる。様々な可能性を内包するRPGなら当然だ。ところがエリートの集うDark Souls学院高等部では、そうした落第生のことはほとんど顧みられないようだ。Demon's Souls中等部はそうではなかったと聞くが。

一例を挙げると、Chaos Witch Quelaagは非常に倒しにくいボスである。このボスを倒せるプレイヤーは優等生で、キャラクターのビルドにも成功している。戦闘の局面はだいたいにおいて武器が鍵だ。敵の苦手分野に対応する武装を整えてあれば、勝率は上がる。Quelaagの場合は飛び道具の魔法だろう。それが無かった場合、プレイヤースキルで補うには、正確なオペレーションを可能な限りノーミスで、そこそこの時間、こなさねばならない。

“中盤”辺りから、マルチプレイCo-opを念頭に置いたかのようにタフな敵が登場する。ビルドや装備が優れないまま、ソロプレイで残りのコンテンツを楽しむことはほとんど不可能だろう。何をもって中盤と言うのかまことに難しいが、序盤が一段落し、絶好調だった勢いに陰りが見え始めた頃がそれに当たる。

剣戟アクションは雑魚のパワープレイで圧され気味になり、あれほど苦労して成長させてきたキャラクターはいとも容易く頽れる。未だに余剰アイテムを換金することすら叶わず、Bonfire同士をファストトラベルで繋ぐことも許されない。“Fire Keeper is absent.”でFirelink ShrineのBonfireが使えなくなりもする…。これは私が実際に体験中の境遇だが、プレイヤーに枝道の選択を許した弊害である。適切な順序で辿れば攻略が容易くなるが、そうでない場合はあからさまに不利益が増す。様々なルートの選択を許しておきながら、正答をひとつに絞るのではタチが悪いというものだ。

Dark Soulsの「一見さんお断り」仕様の最も悪い部分は、ゲーム内での説明が致命的なほど足りないことだ。魔法の三系統とその用法に関して何も説明がない。PyromancerはどこでPyromancy Flameを獲得するのか見当も付かない。

Dark Soulsのゲームシステムはパッケージングに秀逸さを感じるが、一般的な顧客向きのコンテンツとは言い難い。熱心なファンからの評判はよくても、娯楽を供する21世紀のゲーム産業からすれば失敗作だ。これほど忍耐を強要するコンセプトは昨今稀である。カジュアルでソーシャルなご時世によくもまぁ認知されたものだ。反復を是とするデザインの上に、倒し難く敵を配置しておくものだから、常識的な我慢のキャパシティをすぐに一杯にさせてしまう。

タフすぎる敵側の能力を数割から半分でも削減していれば、おそらくもっとたくさんの人が終いまで楽しむことが出来て、全体の顧客満足度はずっと高くなったであろう。パラメータ設定の厳しいハードモードなら、後付けでいくらでも提供できるだろうに。大勢がはじめて遊ぶ一周目を、マイルドな味付けで心地よく売り込まないでどうするのか。商売が下手だ。

「万人には難しいCRPG」という既定事実が織り込み済なら、今日では「キャラクターの能力をブーストさせるDLC」を有料でリリースするというビジネスモデルが成り立つ。バ・ナ社にその腹づもりはないようだ。アイドルマスターのように売れセンだとは考えていないのだろう。とかく日本人は商機を利用するのが下手である。前の記事で触れたようにMMOのIPとしても活用できる下地をDark Soulsは有しているのだから。架空の話として、海外大手パブリッシャがフ社を買収したりすれば、もっと積極的なビジネスが展開されるのではないだろうか。
スポンサーサイト

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

はじめてのDark Souls(5)

リセットと繰り返しは必然か?

目の肥えた贅沢なプレイヤーの1人として、Dark Soulsの内容に関して理想を言ってみたい。筋道を形作る膨大な狩り場を(それこそSkyrim並みの規模で)リセットの仕掛けなし(※)に用意して頂けたならば、毎回のモンスターとの戦闘もさぞかし新鮮味があったろう。

例えば、Bell Gargoylesに勝つためにUndead Burgを10回通過したのであれば、Undead Burgの全長を10倍に伸ばした上で相応の密度で10倍の数のモンスターを配置すれば良いのではないだろうか。これなら、1回通過しただけでBell Gargoylesに勝てるはずだ。冗長であるかどうかはまた別の問題となろうが、プレイ・イクスペリエンスの新鮮味は確保される。それとも、繰り返し行為を前にしても、熱心なプレイヤーは飽きないものなのだろうか。そうした人々の反復に対する許容回数は、常人の感覚より多いのか?
※このゲームの主人公らは決して死ぬことができず、生者と亡者を行ったり来たりする存在であるがゆえに、その度に世界がリセットされることになっている。

装備もプレイヤースキルも相応しい状態となった「状態持ち越し」の二周目が、雑魚を狩るだけの繰り返しを取り除いたプレイフィールだと言えるだろう。ゲームのコアで最も美味しいところだけを味わうことになる。すると、初回プレイでは苦心した物量が、時間にしてどのくらいの短さへと変貌してしまうのか? ボスが強く、反復のルーチンワークが強いられたプレイは、結果として水増しでしかないのだろうか? 前述したような、膨大な狩り場をほぼ1回通るだけでボスと対決して勝てるというバランスが本来あるべき姿ではなかったのか。

ならばSkyrimに、このDark Souls式戦闘が導入されたと想像してみるとどうだろうか。う~む。戦闘アクションのバランスと、ごっこ遊びのさじ加減というものは、根本的で扱いの難しい問題なのだと気がつく。

反復とやり直しの違い

私はCapra daemon(ボス)を倒そうと何度もトライした。手応えはあるので作戦と運次第で充分勝てそうだった。扉をくぐって霞が開け次第、まず第一歩と同時にクレイモアの片手持ち強攻撃で突く。ネズ公も同時か二の手で屠る。敵の繰り出す反撃は盾でしっかと受けとめる。次に背後を取るようにローリングし、ターゲットロックをしてから両手に持ち替えて数回水平方向に斬りつける…。これで勝った。ここに至るまでに一体何回トライしただろう。7、8回か。Capra daemonの居るところまで、Firelink Shrineから下水道の抜け道を通って、盗賊とネズミを二体ずつ、毎回排除して通(かよ)った。このルートは他に比べれば随分短い方だし、安全で雑魚に負ける心配がなかった。とはいえ、面倒でなかったわけではない。

ついこの前まで、私はSleeping Dogsをプレイしていた。初見でクリア出来なかったミッションやレースはその場でリトライした。公道レースは用意ドンからやり直しだが、ミッションの方はチェックポイントで細分化されている。GTA IV本編のように車でセーフハウスから向かう段からやり直さなくて済んだ。Sleeping Dogsは、Saints Row The Thirdよりも親切でヌルいくらいだ。例えば、Wei Shenが足で走りながら壁をいくつも這い上がって悪漢に追いすがる場面で失敗したら、もう一度、悪漢が走り出す瞬間からやり直しが利く。失敗した理由は、壁のそばにある障害物にひっかかってしまったり、タイミング良くAボタンを押せずにWeiが壁を素早く這い上がれなかったりしたため。よし、今度はボタンを押すタイミングに気をつけよう。こうやって改善点を把握してやり直せる。失敗した場面だけをピンポイントで反復できるチェックポイントの設け方は、時間を無為にしたくない向きにはありがたい。

一方、Bonfire(チェックポイント)に辿り着けずに3体のモンスターにドつかれたあげく絶命したDark Soulsのキャラクターは、絶命する直前からではなく、以前に休んだBonfireからやり直しとなる。ペナルティは絶命時に携えていたソウル(経験点)が失われるかもしれないこと。絶命した場所に戻れば回収できるが、もし途中で再び絶命するようなことがあれば、件の経験点は全部チャラになってしまう。道中は長く、手強い雑魚がいることが分かっている。なぜなら、このルートは随分前から開拓しており、よく往来していたからだ…。

さて、これらのやり直しの違いは何か?

1) Capra daemonの場合、ボスを倒すための試行錯誤は楽しい。勝算があるものの、失敗もまたありうるからだ。しかし、ボスのところへ行くまでの道中は短いながらも毎度毎度で飽きてしまう。なぜなら、負ける心配が無いほど簡単だからだ。

2) Sleeping Dogsは失敗の直前からやり直せる。悪漢の追跡は、進行方向を調整する左スティックのコントロールとAボタンのタイミングだけなので、さほど難しくはない。失敗したことの方がむしろ珍しい。

3) 三番目の例は直前のBonfireから、絶命した場所までを再び辿らなければならない。リスクと道中の雑魚を考えると、かなり厳しいことが予想される。既に何度も通ったことのあるルートだが、操作に意識を集中しないと失敗してしまうだろう。失敗すると経験点をまた稼ぎ直さねばならず、余計な時間がまたもやかかってしまう。

私の場合、娯楽として許容できる順番は1)、2)、3)の順である。しかし1)であっても、飽きた行程はやり直したいとは思わない。2)は単なるケアレスミスなので、やり直すことは苦痛ではない。3)はやりごたえがあるものの、失敗時のリスクが高くて、度を超えている印象を持つ。ルートは何度も通っていることから、既に飽きが来ていて、集中力の持続も危うい。

飽きのきた反復作業はやはり利点にはならないだろうと、私は思う。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

はじめてのDark Souls(4)

戦闘におけるバランス

ボスの居るロケーションの問題(主に狭さ)と強さのバランス、ハメに陥りやすい多対単戦闘には、20時間遊んだ今でも若干の味付け調整を希望するところだ。私の主張はLegend of GrimrockやDead Space 2の場合でもそうであるように、いつも同じである。なぜなら、囲まれた状況を打破できる方策が用意されていることを期待するからだ。

ヒーローにはどんな状況であっても、プレイヤースキルがそれを使いこなせるのであれば、利用できる術というものがあってしかるべきである。一対一でのRiposteがシステム上OKであるのならば、囲まれた状況でのRiposte的なワンチャンスがあっても別段おかしいとは思わない。それが、特定レベルで取得する吹っ飛ばし攻撃であるのか、魔術の一種なのか、誰でも使えるが成功確率が非常に低い技であるのか、それとも、そもそも囲まれる状態をやや加減しておくのかは、設計して組み込む開発者の側に委ねたい。なお、能力値が充分に高ければResistやDefendされる効能が既にあることは私も理解している。魔術分野における対抗策の有無について、1クラスを20超時間プレイしただけでは知りようがないことはお許し願いたい。

一例を挙げておこう。Gothic 3の『動物ハメ』はその筋のプレイヤーの間では有名である。イノシシにドつかれたり、狼に襲われた主人公は、剣を手にしていながらよろめく以外に術がない。森に住むこうした動物には狩猟の技術、すなわちボウで対抗することがGothicワールドでは一般常識であったにもかかわらず。この動物ハメを、当然のように理不尽と受け取る向きもあった。コミュニティ・パッチではバランスの改変がなされている。

マルチプレイ

繰り返すことを基本に据えた攻略となることから、一般的なプレイヤーは大変飽きやすくなると予想できる。しかしながら、マルチプレイCo-opとPvPが適度な余興を提供することに成功していて、且つゲーム自体の難度を下げる方向にも貢献している。

ソロプレイで苦労するボス戦も仲間が1人(もしくは2人)いるだけで大分違う。敵からの攻撃を被る役が1人増えるだけで、勝率が劇的に上がるのだ。Dark Soulsのバランスとデザインは複数プレイヤーによる攻略を念頭にしているのかもしれない。好き勝手にCo-opできない点(※)や、ピアツーピア接続は、セールスポイントとしては首をかしげたくなるところだが。
※生者の時はホスト側、亡者の時はクライアント側。該当エリアのボスを攻略することがCo-opの最終目標で、該当ボス攻略済のユーザーによるホスト立ては行えない。Invadeは生者同士のプレイヤー対プレイヤー戦闘(PvP)。

金の卵の扱い

以下は全くの想像から書いている。ご了承願いたい。

当の開発スタジオの懐事情は知る由もないが、米や加の金持ちパブリッシャ傘下で製作される大作ゲームのように扱われなかったであろうことは想像できる。TESシリーズがXboxタイトルで稀なRPGとして一躍名を馳せるようになった金字塔、BethesdaのMorrowindのように。予算も人員もまだ潤沢とまでいかず、小規模メーカーが得意分野を地道にバージョンアップしてきた功績がようやっと認められた瞬間である。フロムソフトウェアにはキングスフィールドという下地がある。

Dark Soulsはゲーマーから見れば、金の卵に相違ない。DayZはさておき、RPG分野における革新的なサバイバル感のゲームだ。新規IPでMMOに参入したがっている海外大手は未だにいくつもある。Dark Soulsが内包するマルチプレイビリティは垂涎の的になりそうなものだが…。

移植の不出来具合に触れるまでもなく、チュートリアルやインターフェースに代表される基礎的な箇所に手が回っていない様子を窺えば、海外メーカーと比肩できる体勢を与えられていないのではないかと裏読みできる。これで話題作の二本目なのだから可哀相でもある。

リソースの制約で“なるようにしかならない”ところを、独自の世界観で上手くまとめあげた(言い訳をでっちあげた)ミラクルな二本目なのだ。

ところで、steamの販売ページで閲覧できる英語マニュアルをお読みになられただろうか。一筋縄ではないゲームシステムだというのに、絶句するほど簡素である(手抜きに見えるほどだ。Firebombの装備の仕方が掲載されているか、是非お調べあれ)。

以前の記事で、私が重箱の隅をつつくように細部の粗を気にしたのは、かようにゲーム内チュートリアルの重要性が増しているからでもある。ああした面は、初めてプレイする者が真っ先に気が付く部分でもある。逆に言えば、慣れた者では感じとることが難しい。妥当かどうかは、NHKスペシャル「世界ゲーム革命」で取り上げられたようなゲームテスティング専門の会社に依頼してみればわかるだろう。私が挙げた何点かは、改善案が提示される箇所に違いない。

触って覚えていく作りでゲーム内の説明が所々端折られていれば、感心できようはずもない。こうした粗はMorrowindとSkyrimの初心者対応の度合いでも見ることが出来る。開発の規模として、あるいは余剰人員の差から出ているのかもしれないし、初心者にもアピールするべく配慮している(配慮していない)結果ということかもしれない。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

はじめてのDark Souls(3)

20時間以上プレイしたので、Dark Soulsがどんな代物かだいたい把握できたと思う。

どんなゲーム?

家庭用機でプレイされた皆さんには何を今更な話だが、はじめてプレイした私は以下のような感想を持った。

簡潔にまとめると、『自キャラの能力が向上してボスを苦もなく倒せるようになるまで、各エリアの狩り場を何度となく巡る、ルーチンワークのゲーム』である。

ルーチンワーク

所定の繰り返しの中で、道筋や配置された雑魚は全く変化しない。にもかかわらず、人によってはムチュウになってしまうRPGなのである。アーケードの面クリア型ゲームではなくて、あくまでアクションRPGなのだ。

繰り返しの要素を備えながら十全な対応がされていないタイトルというと、例えば、ハック&スラッシュ且つアイテム蒐集でありながらマップ固定・一本道のTitan Questが思い浮かぶ。別のビルドを試そうとリプレイすると、同じマップを最初からもう一度遊ぶ時点で、興味が減退してしまうのである。

同じマップでの繰り返しが支持されているというDark Soulsの不思議な性質はとても奇妙なもので、それが魅力になり得ると得心するには、どうしてもプレイしてみるしかない。

反復行為による修練から、メタルスラッグといったアクション・アーケードのノリでも吟味している過程が、私の最初の記事であり、判断の根拠だ。20時間以上もプレイすると徐々に違うものが見えてくる。たしかに開始時の低レベルではミスひとつが命取りで、要領よく立ち回ることが求められた。しかし、自キャラの成長と武装の強化に伴ってノーコンティニューなノリは影をひそめてくる。

サバイバル

少し辛めの難度と説明不足の突き放しぶりは、黎明期の寡黙なコンピューターゲームに通じるものがある。一本道アドベンチャーを25セット分(※)詰め合わせ、ゲームを通じた体験からプレイヤーの物語を創出させるという試みは、一見不釣り合いなアクション性とは裏腹にまことにRPG然としていて、続ける内に自然と好感を覚えた。
※ロケーションの数である。

ある制限下でのサバイバル行がそのままリアルタイムの“生”ロールプレイとなっている。ごっこ遊びをメインに据えて楽しむロールプレイとは一味違う特徴だ。

Ultima The Savage Empireのサバイバル感が見事に3Dに導入されているような感じである。Savage Empireでは村から村への移動が手探り状態で険しく、正しい道を進んでいるかどうかドキドキで、途中に遭遇するモンスターには脅威を感じた。

途中セーブが無いことはサバイバル感に一役買っている。どこへ行くにも死んだらお終いを肝に銘じた冒険行となる(次に死亡するまで、経験点を回収する猶予が1回だけある)。

階層構造

フロアの構造は良くできていた。「ゲームの目的にほどよく向いているかどうかは疑問」は撤回したい。

既知のもので例えるなら、マップの連なり方やバリエーションからArx Fatalisが頭に浮かぶ。中空の巨大な縦穴を不揃いな階層に仕切って、上から下までいろんな舞台をぴっちり詰め込んだ蟻塚である。

「オープンエリア」と形容されるのを目にするが、より正確にはスタート地点周辺をハブにして上層と下層の集まりに大別できる集合住宅のような構造である。部屋同士は適度に相互連絡され、セーブポイントとなるBonfireがその狭間を共有する。連絡通路はゲーム進行につれて解放される。2Dの例だが、コナミのMaze of GaliousにインスパイアされたというUnepicも、連結の発想自体は共通するところがある(ゲートばかりの画面がハブに相当)。ファミコン時代のゲームには、実際の構造はともかく、図示によって概念を促すフロアの構造があった。そうしたものの踏襲ないしは派生と言えよう。それの3D版であるから、ポリゴンの建築図面はさぞや大変な仕事だったろうと想像する。

・Dark Soulsの世界にはリアルタイムで変化する昼夜の経過表現はない。昼や夜はロケーションに固定されたままだ。

Dark Soulsでの探索行は、部屋から部屋へや、あぜ道を辿ることが基本で、Ultima Underworld(一人称視点だが)のようでもある。オープンエリアと言われても、開けた廃墟をブロックごとに進めるFallout 3のような代物を連想してはいけない。

・走った状態でBボタンをタップすると、回避動作のローリングをしながら前方へ若干の飛距離を捻出することが出来る。

このアクションにはなかなか気が付かなかった。ゲーム中で言及されていなかったと思う。道なりにしか移動できないので、空中を短距離でも移動できるアクションは貴重であろう。狭い裂け目ならばこれで飛び越えることができる。

剣戟

PvPである“Invade”を体験して、剣戟の質はかなり良好な部類であることが分かった。プレイヤー同士は、見えないロープで結ばれたかのように向かい合って中点を軸にぐるぐる回る。これは、目標をロックすると左右へ振る動きがやりやすいためだ。Mech Warriorでの戦法を思わせる睨み合いで、どこか滑稽でもある。それでも緊張感のある真剣勝負には違いない。相手が打ち込んできたら、直後の隙にやり返すことで、ダメージが期待できる。

フレーム数のある長めの攻撃モーションは、一撃必殺のParry+Riposteを決めるためのタイミングを目で判断できるほどに速度が抑えられている。どこぞの格ゲーの1フレームの目押しに比べれば、よっぽど親切設計なわけである。同様に、放たれた矢羽根は向かってくるのを見てから避けることができる。あぁ懐かしきDOOMの時代! 

Riposteを決めた側が一瞬で勝利を収めても、後味は悪くないものだった。

中毒性

このゲームに熱中してしまう“ハマリ方”は、Diabloに代表されるハック&スラッシュと似ている。アイテム収集の代わりに、自キャラをどこまでも成長させることが目標だ。目安はボスを倒せること。そして、次のエリアの征服へと乗り出す。成長を続けていくことと、世界の果てを見ることは同義なのである。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

はじめてのDark Souls(2)

ヒット作の続篇なら、もっとチューンされて然るべきではないか?

・チュートリアルがテキスト。それもAボタンを押して初めて読めるので、読もうとしない場合は何も伝わらない。これはチュートリアルとしてどうなのか。一様に読まれることが保証されなくては意義が無いだろう。チュートリアルは強制的に表示されるべきでは?

・レベルアップできない状態で“Level Up”メニューが出る意義とは何か? 必要なSoulsの数(経験点)を確認するため?

・Jump Attackとは何のことかと思えば、「高所から飛び降りて攻撃する」を意味するらしい。これでは意味が通じない。このボタンのコンビネーションを行えば、自キャラが飛び上がって攻撃してくれるのだと、通常は解釈するのではないか? 追記:最初のデーモンを有利に攻略するには、飛び降りざまのJump Attackが必要なため、こうしたことを書いている。

・Havokの使い方で感心した箇所と怪訝な箇所:壁に衝突判定があり、武器が当たると火花が出る。一方で、倒した敵(ラグドール)に依然として衝突判定があり、足に絡みつく。普通、死体は障害物になることを避けるため、衝突判定を無くすものだが…。追記:Kingdoms of Amalur Reckoningの処理を見習うとよい。アイテムlootの為に必ずしも死体を接触可能にしておく必要は無い。おそらく、1回倒せばリスポーンしないミニボスと、常にリセットされる雑魚とを区別する表現なのだろう。しかしこのままでは落下した死体からlootできない。

・壁と武器との衝突判定に比べて、敵を斬っている時の手応えのなさ。最初のボスなど特に。ヘルスゲージの減り加減を確認しないと攻撃が利いているのかすら分からない。追記:手応えのないスイングは何もDark Soulsだけに見られるわけではないことは筆者も理解している。

・ヘルスゲージの減り方:徐々にバーが縮んでいく。斬られてスパッと一気に欠けるのではなく、じわじわっと減る。自キャラはこれで良いと思うのだが、敵に関しては生死の一瞬一瞬をはっきり表すべきではないのか? 減っている最中も斬り続けてしまい、全くの無駄である。殺ったらヘルスは一気に減って、パタッと直ちに倒れて欲しい。タイムラグを緩衝させる処理なのかもしれないが。

・インベントリ画面は分かりにくい。実際に装備する画面と、装備品の説明や能力を確認するための画面がある。後者にもUseコマンドが出るので、これで装備したものと思い込むが、実際にはそれだけでは足りない。アイテムの割り当ては空欄の数しか行えない。消耗品アイテムは、拾った順で自動的に割り当てられてしまう。前の記事で、Black Firebombがクイックアクセスできない、と言っていたのはこのせい。

・使い切ったアイテムの空欄を、同じ消耗品を発見した際に自動で埋めて欲しいが、そうした仕組みが無い。二作目なら、使い勝手を充実させることも大事だと思うのだが。

・死体からアイテムをlootできるが、一見して不要なアイテムを直ちに捨てるシステムがない。インベントリーとアイテムの管理がいささか不便。

私の感覚では敵から受けるダメージを三分の一にするか、さもなければ主人公のライフを3倍にでもしないと、ワンプレイにおける滞在時間とのバランスが悪いと感じる。相手が集団でもピンでも、ラッシュを生き延びるワンチャンスは欲しい。その為には敵の猛攻を故意に加減することもアリだと考える。現状では敵に3回ほど斬られるともうそれで絶命してしまう。自機は1人だけで、コンティニューはない(やり直しは敵のリスポーンを伴う)。一般的なアーケードゲーム、例えばメタルスラッグの方がゲーム性としてマシかもしれない。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

はじめてのDark Souls

「よ~し、パパ頑張っちゃうぞぉ」

(30分後)

なに、このク○ゲー!


移植度の不出来具合と有志パッチの話題で持ちきりの日本産アクションRPG。私も堪りかねてGameTapで購入してみた。私の不快感と疑問点は以下の通り。

・パリー…1)攻撃モーションがモンスターによって異なる。2)盾の種類によってボタンを押してからモーションが実行されるまでの時間が異なる。以上の理由により、タイミングを計ることが容易ではない。練習できる猶予は敵一体あたり2回程度で3回目に失敗すると(ライフがゼロになるので)死亡する。

・攻撃ボタンがRB…一般的なアクションゲームではXボタンが攻撃であることから、無意識にXを押してポーションを無為に消費してしまう。Xbox360コントローラーを使うゲームにはありがちだが、ボタン割り付けの変更ができない。

・アイテムの“Use”に斜線を入れて「使えないこと」を表現するのは感心できない。使えるタイミングでないからなのか、そうした使い方をする必要がないのか、明快な答えになっていないからだ。

・画面左下のクイックアクセスに表示できるアイテムとできないアイテムがあり、この違いの意味がわからない。Fire Bombをクイックで使えないのはなぜなのか? インベントリを開いている時も時間は停止せず、敵は攻撃をできる。ならば一層、クイックアクセスの重要度があって然るべきだと思うのだが。追記:インベントリ画面が機能上2つあるため、この時の筆者は正しく理解できていない。

・Fire Bombが命中しない。投げる場所をあらかじめ視野の中心に置いてからインベントリを開くのでは、賢い使い途に思えない。アクセスしにくいが強力なアイテムであるというバランスを意図するなら、それはモーションのフレーム数だけで充分なのではないか。アクションゲームなら、アクセスのし難さではなく、使うタイミングの巧さをプレイヤーから引き出すようなデザインにして欲しい。追記:同上。

・インベントリを閉じる手順が二段階となっており、完全に閉じないと攻撃ボタンが有効にならない。インベントリはすぐに閉じてしまってかまわないと思うのだが、右上に未練がましく表示されている状態が余計である。Fire Bombのようなアイテムがあるせいだろう。

・ダイアログメッセージを閉じる為のAボタン押しは苦痛。それこそ頻繁に登場するメッセージなので、「○○を拾いました」の類は勝手に消える仕様で良いと思う。

ゲームデザイン論

ポーションの使用回数が決まっており、死亡するとチェックポイント(出発地点のBonfire)からやり直し。Bonfireを利用すると敵がリスポーンする。雑魚をより多く倒す可能性が高く、経験点をより獲得できることになっている。つまり反復のゲームデザイン。

反復でアクションゲームとなれば、プレイヤースキルの習熟と向上が目的ということなのだろうが、それにしては戦闘アクションのクオリティが好ましくない。かなりお粗末に感じる。

・どこを向いて斬っている? という感じで、目標を固定するシステムがない。空振りし放題。追記:筆者は誤解している。右スティック押し下げでロック。ロック中は視点が自キャラの頭上に移動して視野を確保する。

・意図の分かりやすいモーションではない。例えば、敵がくずおれるモーションが敵の攻撃モーションと紛らわしい。ボスは図体が大きいため、狭い場所では下半身しか画角に収まらず、モーションをはっきり視認できない。

・カメラが攻撃に向いた視野に常になるとは限らない。三人称視点の自キャラが邪魔で正面の敵が視認できなかったという場面もよくある。視野が自動的に拡がって敵をおさめるようにする処理も必要なのでは?追記:前述のように、標的ロックの機能にこれを緩和するものがある。

・複数の敵に攻撃を受けてよろめくと何も出来ない。したがって、ハめられることがある。

・モーションのフレーム数が全般的に長め。したがって、きびきびした動作を畳み掛けるようなアクション性ではない。自キャラのよろめきモーションがとりわけ長く、4人の敵に斬られまくるとまず生き残れない。おかげで斬るモーション中の敵の狭間を走り抜けることが最良の手段。

「何も出来ない」弱点は、おそらく主人公の能力値を高めていくことで徐々に克服されていくのだろう。それくらい長いスパンを伸びしろとして用意してあるようだ。

・落下死…この反復デザインで、さらに落下によるゲームオーバーを課すことは少々酷だと思われる。敵を落下させられるという利点を意図しているのかもしれないが。

・ステージデザイン…鍵で行方の塞がれているエリアが当初からいくつもある(二周目に有効化される?)。物語進行により鍵を入手すると、先へ進むことができる。特に何もない袋小路がある。

立体的なフロア構造になってはいるものの、ゲームの目的にほどよく向いているかどうかは疑問。理由は、死んだ場所を再訪することで以前の経験を回収するデザインになっているため。覚えやすい・記憶に残りやすい必要がある。適度にアクセスしやすいことも必須のはず。色使いは地味な単色ばかり。無駄な空き部屋がどうしてそこにあるのか、理由を突き詰めて配置して欲しいものである。

・膝程の段差を飛び越えることができないので、不自然に映る。追記:冒頭の水が張られた浅いプールを体験して書いたので、あまり妥当な指摘ではないようだ。この時の筆者はまだ知らなかったわけだが、走り中に行える「ローリングしながらのジャンプ」がある。

Prince of Persia (2008)は主人公が決して死なないゲームデザインだった。ある意味でDark Soulsも同一だ。違いは、直前からやり直しか、これまでの部分をもう一度最初からやり直しか、という点だけ。チェックポイントからチェックポイントまでの障害物競走に等しい。例えばメタルスラッグで失敗せずに1ステージをクリアする達成感と同じだ。この手のゲームなら“練習”が楽しくないといけない。これに向いたゲームシステムの方向性は、もっと練りようがあるだろう。RPGの要素は無くてはならないというよりも、主人公の能力を底上げすることで、弱者救済を図っているかのようにも受け取れる。噂に聞くほど玄人ウケの良いゲーム、という第一印象はしなかった。どこが面白いのかと問われたら、肯定的には答えられそうにない。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

積みゲー崩し―Prince of Persia (2008)


Prince of Persia@GamersGate

新プリペルとして、私は2008年版の方が好みである。ゲーム性は残念だけれども、Inon Zurの楽曲が素晴らしい。千夜一夜物語をゲームミュージックで表すなら、まさにこんな感じではないだろうか。それに可憐で魅惑的なPrincess Elika。Kari Wahlgrenの声と演技が素晴らしい。アニヲタでなくとも、俺の嫁にしたくなる。

2008年版は、けなげなヒロインにアンハッピーエンディングと、それはそれは鬱仕様。開けられたパンドラの箱(正確にはアーリマンの封印)が閉じないままで終わる。残されたやり込み要素もひたすら作業で無理ゲーだ。コンソールで配信されたEpilogueですら、最後にElikaはどこかへ去ってしまい、ハッピーではない。クリフハンガーで引っ張る意図だったのかもしれないが、続篇は別作品(The Sands of Timeのリメイク)になってしまった。Elikaを救うために世界の崩壊まで選んだプリンス、あげくに当の女に逃げられる、とはなんとも哀れ。駆け落ちの絶対にやってはいけないパターンだ。

The Forgotten Sandsをプレイしている時に、壁上りをAボタンで行ってしまおうとするクセに悩まされていたが、今こうして再プレイしてみると、その理由が分かった。壁上りAボタンは、2008年版の操作系だったのだ。指が覚えていたというわけ。

昔のセーブファイルからロードしてプレイ。ほとんどの敵は排除し終わり、浄化も済んだ。残るはライトシーズを全て見つけるという最終にして最大の課題のみ。

またしても、955個溜めた辺りで力尽きる。ノードひとつあたり2個ずつ残っている計算。一体どこで取り逃したのか、もういちいち調べるのは面倒くさい。

周囲を見回して光っている珠が残っている目星をつけなくてならないが、これが一筋縄ではいかない。見通せない場所に残っていることが多いからだ。見つかったなら、次はどうやってそこへ行くか。ルート上の枝線が概ね行き方であるので、黄色や緑色の能力(これらは獲得した順番による)で試していない場所が無いか探ることもせねばならない。それでも、行き方不明の場所が残る。一筆書きというよりも、同じ場所を二三度回る必要がありそうで困る。

とうとう最後はネット上で見つかるセーブファイルに頼った。ライトシーズを1,000個集め、最後の1つでElikaを生き返らせると、プロトタイプのコスチュームが解除される。労力の割りにご褒美はこれっぽっち。しかも、その前に省略できないクレジットロールを延々見せられる。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

積みゲー崩し―Prince of Persia: The Forgotten Sands

Uplay

Ubisoftの1ユーロゲームを買ったついでに、Uplay管理のゲームをどのくらい所持しているか確認してみた。Uplayクライアントから見えるのはAssassin's Creed IIとさっき購入したHAWKS 2だけ。後は非対応のものと、steamで購入したものばかりだった。(アサクリ2は、まだMetaboli-GamesCoUKが統合されていない頃に£17.98で購入していた。)

steam上から起動されるUbisoftゲームは、Program Files (x86)フォルダにUplay(Ubisoft Game Launcher)を勝手にインストールする。遊ぶ時には、まずこのUplayが起動され、目的のゲームがウィンドウに呼び出されてから、表示されたPlayボタンを押す(たしかUplayができる以前はダイレクトに起動されていた)。

この時、ウィンドウに表示されるのは目的のゲームのみで、他のUplay利用ゲームをリストで確認することはできない。Uplay.exeを直に起動させても、steam上のUbisoftゲームはUplayのリストに列ばない。

Program Files (x86)内のUbisoftフォルダにはセーブデータの他、Uplay上で購入したゲームのインストーラーが一時保存される。一時保存場所は指定できない。不親切で未成熟なクライアントソフトにありがちだ。

リメイク版プリペル


Prince of Persia The Forgotten Sands Digital Collector edition@GamersGate


Prince of Persia: The Forgotten Sandsを久しぶりに起動してみると、セーブデータがどうにかしてしまったらしく、以前中途で止めた箇所からコンティニューにならなかった。仕方ない、最初からプレイするのも悪くなかろう。おや、以前よりもギミックを理解しながらパズルを解くことができるじゃないか! 俺サマ自身が成長したらしい。

Uplayのセーブデータクラウド化はあまり恩恵がない。というのも、クラウドとローカルとの間に齟齬がある場合、何も問い合わせてこないからだ。例えばsteamなら、タイムスタンプ違いのセーブデータがある場合、ローカルとクラウドのどちらを優先させるか訊いてくる。

Uplay経由の起動ではプリンスのアップグレードが正常に記録されていないようだ。Uplay以前はこうしたことは起きなかったと思うのだが…。プリペルを起動する度にアップグレードの段階が巻き戻されてしまう(巻き戻されない時もある)。クラウド化する際の通信処理が上手く行えなかったのだろうか。

パズルを解く上で面倒くさかったものと言えば、以前は3つの定位がある回転スイッチだった。スイッチの順番を間違って推察するとパズルが解けないばかりか、こんがらがって袋小路に陥りかねない。今回はなんだか楽勝だった。とはいえ、回転スイッチばかり出てくる面はパズルが重すぎてカジュアルゲーマーには受けないだろう。面倒くさそうだという気持ちがゲームをQuitさせてしまう。

今回はサクサク進むので時間を忘れて先へ行く。忘却の砂だけに。

The Observatory以降の面が水増しを意図したかのような、いわゆるコピペダンジョンで辟易する。ちょうど物語も進行が滞る箇所で中だるみが激しい。我慢して進んでも、この印象が変わることは無かった。件のソード入手後には、まだ(もっと)目新しさがある。

UBIの新作プリペルはいずれもそうなのだが、ボタンの利きが悪い。1ボタンを押して次のボタンを押すまでの間がきっちりカウントされるような感じなのである。ボタン連打の間隔が近いと無視する処理があるのだろうか。とにかくクセがあり、それがゲーム性の難度に直結している。USB機器特有の同時押し制限に抵触してもいるのか、とにかく場面によってボタンの反応に差がある。

確かに押しているはずなのに、画面上では認識されずにプリンスが落下すると、まっこと不条理を感じる。アクションゲームとして致命的だ。Assassin's Creedもボタンのもっさり感があるので、ライブラリ共通の不出来具合とか、ウェイト処理なんかがあるのかもしれない。

改めて説明する必要もなかろうが、壁渡り、壁上り背面ジャンプ、平行棒、柱、主にこの4つが基本アクション。これを拡張する案配の、水流の凝固(時間停止)、過去の復元、といった複雑化もなかなか適度で楽しかった。

「時間戻し」は途中セーブの無いコンソールならではの救済処置みたいなもの。いずれも時間がモチーフという説得力はある。余談ながら、プリンスの虚像が残らない点を除けば、Blades of Timeの巻き戻し演出はプリペルにそっくり。

新しい要素でアクションの見た目が刷新されても、上辺を取り去ってしまえば、余計なボタンを押す理屈をこねくりだしているに過ぎない。さもなくば、これまでの文法の再構成か。爆弾を投げてつけてくるモンスターと、中空に静止しているカラス状のモンスターは、「相手にジャンプアタックする」という新しいアクションを使わせるための合図で、これまでの飛び越すことの出来ないギャップを超越する文法(言い訳)になっている。

要領よくボタンを押すのが難しい場面が何カ所かあった。滝三枚の進んで戻って~もそのひとつ。水流の凝固は余裕を持たせてやらないとプリンスが掴んでくれない。それでもなんとかクリア。およそ12時間。プレイ不可能な激ムズでなくて幸い。

カメラ視点はほぼ適切であったし、進行方向を迷う場面は数えるほどしか無かった。Tomb Raider: Anniversaryとは正反対。忘却の砂のアクションパズルはいずれも理詰めで先読みできる代物で、トライ&エラーや死んで覚える必要は無かった。

その半面、アクションパズルの構成を同一とするものがごまんと出現するせいで、ロケーションの目新しさもなくギミックだけが早々にして陳腐化する。ごく簡単だが面倒で冗長なパズルは、やり直し回数かヘルスを消費させる意図(トラップ)が露骨だった。Tomb Raiderにはロケーション特有の観光気分があり、そこだけは楽しさに一役買っていたものだ。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

案件完成?

Sleeping Dogsをかなり気に入ったので、がっぷりプレイ。ジョン・ウー作品は趣味ではないので香港映画は観ないんだけれども、おそらくその辺からインスパイアされているであろうWei Shenの物語は私にもたいへん面白い。誤解を恐れずに言えば、このわざとらしさが映画よりも似合いだ。のっけから面白く、やり込み要素の祠詣でやスーツケース探しにすらムチュー。

メインストーリーでWinstonがgoneしてしまう辺りから、背景設定に没入していたせいで、ちょいとばかりガックリきた。旧友Jackie Maもパクられちゃうしなぁ。ここから、銃撃戦が当たり前になってきて、徐々に難くなっている模様。

間隙にPrince of Persia: The Forgotten Sandsをクリアしたせいか、久しぶりにアクションゲームの楽しさに目覚めてしまった(そういえばLegend of Grimrockをプレイしてた時も同じ)。

そうやって再開したSleeping Dogsの続きはイマイチ。まどろっこしいミッションが増えてきて1度でクリアできない。それにどうもフラグがおかしい気がする。ガールフレンドのNot Pingが、俺様とTiffanyの仲が破局して随分経ってから「Tiffanyって誰よ!」と電凸してくる。K-barのIlyanaやSandraの連絡先を手に入れているせいか、以降Not Pingとは連絡できず。彼女の店ってどこだっけ? 

K-barのホステス(Ilyana?)が同僚のロシア人(Kathushka?)が1週間姿を見せないと電話してくる。で、Ilyanaに電話するとデートじみたイベントになる。アレレ、失踪した女の子の件は? イベントが有効化される順序がヘンじゃないか? 

Originが半額セール中なので、The SaboteurとShift2 Unleashedを購入。どちらも740円。The SaboteurはこれまたGTA3スクールやんけ! 特に調べずに買ってしまったわい。今気が付くと、Shift2はGamersGate UKの方が安かったというオチ。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

RPGの終焉とGTA3スクールの定番化

オープンワールドであること。最近私がはまるのはこの手のジャンルになってしまった。RPGでいうならSkyrimやRisen 2やKingdoms of Amalur Reckoning、GTA3スクールならSaints Row The ThirdやSleeping Dogs…。先に挙げたRPGはまだ体裁を保っているが、Biowareの近年のRPGはその骨子を失いつつある。それはなぜだろうかと考えると、GTA3スクールが定番化する理由と因縁が深いように思う。それはRPGを換骨奪胎すると、GTA3に近づくからではないだろうか。そこを考察してみたい。

オープンワールドのこうしたゲームではプレイヤーに強めの選択権が付与される。嫌いなものは後回しか無視で。好きなものはどうぞご自由に。選り好み可能な範囲はほどよく広い。

 オープンワールドの主な選択権:
 ・ミッション:メインorサイド
 ・移動先、目的地
 ・成長:スキル、能力等のアップグレード

自由度という言葉に置き換えられることもままあるが、ほとんどは幻想に過ぎない。細分化された筋立て(プロット)が何十も並行に配置されているだけだ。GTA3スクールではその数もずっと気の利いた巾に限られ、ところてん方式で、終わる度に次が現れる。

移動先は無数にあるように見えて、何らかの出来事(イベント)が起きる箇所はあらかじめ決まっている。開発における時間的経済的な予算がこの密度を決定していると言えるだろう。

成長もRPG独自の要素ではもはやない。プレイヤーからは数値が参照できない作りが昨今のスタイルで、無味乾燥な数字の大小よりも出来るようになったことを羅列していくようになった。

ゲームシステムの洗練

コンソールが主流となる過程では、ゲームシステムの要素に淘汰が起きている。RPGもアクションもジャンル問わず、一律にコンソールの限られたメモリを効率よく運用するために向いた要素だけが生き延びているように見える。これは、ややもすると遊ばせ方の定番化に繋がっている。ハリウッド映画の見せ方がどれも同じという現象に似たものだ。プレイヤーに面倒くさいマネージメントをさせない方向性とも言えるだろう。

特にコンソールのパッド操作と釣り合わない要素は割を食う傾向にある。RPGのインベントリがそれだ。主人公が多種多様な持ち物を所持し、場面に応じて使い分けるという素敵な趣向はRPGならではのものだが、この特性も幻想にすぎない。

インベントリの追放

オープンワールドでは、選択権をプレイヤーに委ねてしまっている以上、並行に用意された筋立ての中で特定のアイテムを機能させるには、必ず経緯(入手の順序)が定まるようにする必要がある。それなら、インベントリに仕舞っておくという行為は必須ではないとも言える。クエストアイテムを別に保管してやり、主人公がイベントムービーでそれらを使う様子を見せれば済んでしまう。プレイヤーにアイテムの使用・不使用でパズルをやらせる必要はない。更に言えば、フラグの用い方をアイテムに固定化させる必要は無いのだ。特定の出来事を体験した事をプレイヤーに分からせておくだけで済む。その出来事の繋がりをオープンワールドにおける筋の進行として表せばよい。インベントリがあることで増す管理の手間の方が切実な問題であるのだから。

コンソールに向いたインベントリは、プレイヤーの好みを充足させる方向で利用されつつある。ワードローブの機能であり、ファッション(外見)やバフ(暫定的なボーナス)だ。セーフハウスや拠点に居る間、プレイヤーに好きな外見を選ばせ、能力におまけを付加してやる。ミッション中はその内容で固定化し、弄ることはさせない。キャラクターの変数を一時的に固定化して、イベント処理中には変化を禁じる上手いやり方だ。

体力回復などはアイテムではなく、場所に固定化させればよい。店で食事をさせ、それによって体力を回復させる。これこそオープンワールドに向いたインベントリの進化である。

リセット

全ての細かいエリアの変化を時系列的に記録していくと、オープンワールドでは膨大なものになってしまう。ここは大胆に省略するか、その時分だけの変化しか把握しない手法がコンソールでは採用されている。

こういう体験はないだろうか。ある敷地内で物語上無関係なモンスターを殺したとする。その敷地を一旦出てから戻ってくると、再び同種のモンスターが湧いている…。リスポーンの仕組は筋立てに無関係なものとして、それが一見不自然であっても、世界の理(ことわり)としてオープンワールドでは機能する。GTA3スクールでは一般の通行人がこれに相当し、彼らの生死は全くプレイヤーには無意味である。

こうしたゲームワールドはプレイヤーがいなくなるとリセットされる。

不滅のエイミング

パッド操作と釣り合わないにも関わらず一向に廃れないのが銃撃戦だ。これは銃社会で暴力を描く必要性ゆえに淘汰されない聖域である。ご存じのようにマウスでエイミングすることを体験してしまうと、パッドのアナログスティックでヘッドショットを狙うことが如何に難しいか痛感できる。パッドでは剣を振るったり、殴り合ったり、車を運転したりする操作の方が向いている。ゲームの主要な難度として働くエイミングが、現在も主役に居座っているのはなかなか興味深い。

戦闘アクションの進化

単にボタンを押して攻撃アクション(殴る、剣を振るう、など)が起きるだけではプレイヤーは満足しない。攻防のせめぎ合いをリアルで手応えあるアクションとして感じたいからだ。

タイミングを合わせてボタンを押す行為が現在のトレンドだ。カウンターを取ってから反撃するアクションがこの種の最も上手い使い方であろう。画面上の敵の動きに合わせてボタンを押すことを要求するものに、クイックタイムイベントがある。クイックタイムイベントは押すボタンを無作為にしてしまうと単なる反射神経のゲームになってしまう恐れがある。これでは、プレイヤーはキャラクターのコントロールを一時的に放棄させられていると受け取ってしまいかねない。しかし、押すボタンを一定の法則に基づいて(例えば、投げを躱す時はYボタン)行うよう推奨すれば、プレイヤーは臨場感と供にコントロールもしっかり握っていると受け取れるはずなのだ。技の『コンボ』もある程度はタイミングに通じ、一連のボタンを押す順序が猶予時間内で完了することが要求される。

新しい体力回復法

『ポーションを飲む』だけで操作上の不利益を何も被らずに体力が回復する時代は過ぎ去った。この仕組を未だに使っているとしたら、それは戦闘アクションの完成度が低くてプレイヤーのフラストレーションを抑える方法がないからに他ならない。

時間制で自動的に体力が回復する時代も過去のものだろう。プレイヤーはその間をやり過ごすだけの待ち戦法に頼ってしまうことになるのだから。

これまでの手法の組み合わせ(*1)や、戦闘での成果に応じて(戦闘終了後に)体力が回復する、というのが新しい試みであろう。

(*1) Blades of Timeでは、時間経過か敵を倒すことでゲージが徐々に増えていく。ゲージが満了した時点で、従来の回復アイテムに相当するハートアイコンが1個分埋まり、ゲージはゼロに戻る。ハートアイコンを溜めることのできる個数はあらかじめ決まっており、超過分は残らない。回復したい時に回復ボタンを押すと、ハートアイコンが1個消費される。自動回復と回復アイテム使用の折衷案だ。

まとめ

こうして分析すると、Mass Effect 3やDragon Age 2がどうしてあのように変化を遂げたのか、手掛かりが掴める。そして、更にそぎ落とすことになるだろう贅肉も見えてくる。

※より主意がはっきりするように数行加筆しました。

テーマ : PCゲー
ジャンル : ゲーム

最新記事
カテゴリ
カレンダー
07 | 2012/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
月別アーカイブ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

日本語化MODダウンロード
検索フォーム
リンク
プロフィール

英二鹿

Author:英二鹿
I'm a vintage dreamer.
自称洋ゲー評論家…の
つもりだったが
もはや時間的に無理。

最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

欲しいかも?リスト
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon
icon icon