おしまい

終わった。感慨深げな盛り上がりを見せつつも、あまり上出来なセンスとは思えない。Fableがやろうとしていた「いくつもの選択の結果が後になって姿を現す」というコンセプトが、そっくり受け継がれているだろう事は想像できた。Fableの場合は、選択の結果らしきものが、差という形では出ず仕舞いだったわけだが、The Witcherでは差として実現できているのだろう。別の選択による結果は確かめていないが、できそうなシーンが用意されている。

ゲームのクライマックスを作るのは難度の高い偉業だ。小説とは違って、筋運びが良いだけでは、プレイヤーに充足感を与えるとは限らない。「大ボスと対決」といったお決まりのルートを踏襲すれば良い、というものでもないだろう。得てして陳腐になりがちだ。せいぜい、少年ジャンプか、富野アニメみたいな印象になりかねない。「おらにみんなの勇気を分けてくれ!」「僕のこの体を通して出る魂の力がおまえには分からないだろう!」・・・そういうセリフが出てこないだけThe Witcherはマシだが。
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第五章に突入

五章も先行きはパッとしなかった。いきなり、王の城に喚ばれたものの、一旦後にすると、もう戻ることはできない。Old Vizimaで頼りになるのは前章の知人だけ。Kalksteinがこの地区にもラボを持っているという(一体いくつ持っているんだ!)。外は、崩れ落ちた家々を赤い炎が舐めつくし、the Orderとノンヒューマン軍が小競り合いを続けていた。
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自分がディレクターだったなら……

自分がディレクターだったら、どうするか? 私なら、第四章を一番頭に持ってくる。プロローグのKaer Morhenの攻防戦は「掴み」としては適当かもしれないが、チュートリアル・ステージにしてしまったせいで、プレイヤーからすると物足りない。本来なら、もっと戦闘が熱くなって良いはず。だから、RPGらしく、穏やかに四章のLakesideで始まっても良いと思う。

主人公ゲラルトは記憶を無くしたままで、the Lady of the Lakeの庇護に預かりつつ目を覚ます。こうすれば、the Lady of the Lakeの重要性が今よりも際立つだろう。宿命に関するくだりは、彼女の口から早々にプレイヤーに申し渡しておく事で、意義がより明確になると思う。それとなく、Alvin少年が重要である事が語られて、村でさっそく出会う。

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飽きてきた……

そろそろ飽きてきた。The Witcherは、さほど目新しい体験をさせてくれるRPGではない。けれども、5、6年前に遊んだ名作RPGの思い出を再生してくれたような雰囲気がある。古いオーロラ・エンジンをよくここまでカスタムチューンしたものだと舌を巻くくらい、ビジュアルも印象的で綺麗だ。ただ、数多いお使いクエストは、ほとんどがルーチンワークになってしまい、ゴールへと引っ張ってくれる魅力がだんだん薄くなっている。個性的な戦闘システムも、むしろ勝てない内が華だ。大ボス以外なら楽勝になる。この規模(容量8GB)のRPGにしては、舞台の変化もそうは多くない。思えば、バルダーズ・ゲート2は場面転換が豊富で楽しませてくれた。

プライマリー・クエストの進行が、所々でひっかかるような作りなので、飽きてきたところに、それにぶつかると辛い。今も第四章で、友好的なVodyanoi Priestが見つからずに困っている。またもや、例によって、別立てのプライマリー・クエストと連動しているそうだ。こういった辺り、作り手の主義を、プレイヤーが自らの時間を犠牲にして負わねばならないのが難点だろう。平凡なクエストを、地図の印通りに追っていくだけじゃ不足だろうか。私はアークス・ファタリスのような、パズル的でいて、且つ、理詰めで解けるクエストが好きなので、The Witcherに出てくるような、特にヒントも無しで二つのお使いが勝手に連動するようなクエストは好きになれない。このクエストは本当に二つに分けなくてはいけなかったものなのか? 開発陣には、もう少しプレイヤーを信じて貰って、クエストを解決する方向へ、推理や洞察が自然とひねり出てくるような"タネ"を蒔けなかったのか、と問うてみたい。
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ゲラルトの育て方と戦略性への不満

我が輩のゲラルトは(第4章で)現在28レベル。敵をあしらう主な戦法は、AardもしくはIgniサインを適宜撃ちつつ、ソードで削るというもの。Aardでスタンが決まればすぐにカタがつくし、IgniではIncinerateする(火が点く)ので、しばらくすれば決着する。スティール・ソードはMeteoriteでリフォージした赤いソードがメイン(青いソードも持っている)。シルバー・ソードの方は(Runeストーンが3つ揃わないので)そのまま。ポーションはSwallowとTawny Owl、難敵向けにWillowがあればなんとかなる。Bombは(作れないので)使わずに、Quenサインで防御態勢を整えてから反撃している。Oilは持っていれば、相手に応じて利用している。モンスター避けのリングは、4種類持っていて、その時々に応じて着用している。鎧は最初に貰ったものをずっと着ている。

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不親切なジャーナルの問題

振り返ると、三章は物語が収斂していく印象だった。ゲラルトを余計に成長させる目的でこなせるセカンダリー・クエストはあまり無い。しかも、先にプライマリークエストの"Gold Rush: The Bank Robbery" (銀行立てこもり事件)が起きてしまうと、"The ○○ Contract"(註)の依頼人とのコンタクトが制限されてしまい、この間、貴重な余剰経験点が稼げず、進行上あまり好ましくない。
     註: 特定のモンスターの骨や羽を持ち帰れ、という内容のクエスト。総督Veleradによる依頼は、Feder, Ghoul, Graveir, Kikimoreと4つもある。the scribeによる依頼はCockatriceのみ。"The Bank Robbery"フェイズが解決しない内は、Veleradと"The ○○ Contract"に関する会話は出来ず、the scribeとは面会できない。
ここで、The Witcherを遊んだことのない人の為に、ジャーナルとクエストの仕組みをおさらいしてみよう。
  • クエストにはプライマリーとセカンダリーの二種類がある。前者は、物語の流れに関連する重要な出来事で、後者はそれ以外の出来事を意味している。
  • 各クエストは「フェイズ」に細分化され、進行が管理される。
  • クエストは、発端となる出来事(便宜上、私はトリガーと呼んでいる)によって新規追加されたり、更新される。
  • フェイズに進展があり、具体的にする事がわかっている状態のクエストはActiveになり、☆印が付く。
  • フェイズが中断してしまい、具体的にする事がわからない状態のクエストはActiveでなくなり、☆印が除去される。
  • 完了したクエストにはレ印が付き、失敗したクエストには×印が付く。これらはジャーナルのフィルター機能により隠す事ができる。また、過去のフェイズもフィルターで隠す事が出来る。
  • 変化のあったクエストには!印が付く。
  • フェイズの説明文の末尾に、黄色い文字で、するべき事柄が端的に述べられている。
  • "Track quest on map"機能で、地図にフェイズの目的地を表示出来る。
こうして説明すると、The Witcherのジャーナルシステムは親切で使いやすく、理解しやすいように見える。ところが、フェイズが中断したままのクエストに関しては、そうとは言えない。というのも、The Witcherのクエストは相互に関係を持っている場合が多く、あるクエストの中に別のクエストが絡んだ、入れ子状の構成になっていたりする。その上、セカンダリー・クエストが省略可能な作りである事が問題をややこしくする。セカンダリー・クエストの続きが分からないままでいるプレイヤーは、それと気が付かずに、クエスト失敗の道を歩んでしまう可能性がある。

整理すると、問題点は、こんな感じになるだろう。
  1. 非Activeになったクエストを再開できるトリガーについてのヒントがゲーム中で語られず、ジャーナルにも記述されない
  2. あるクエストの続行に必要な、前提条件となるクエストを、ジャーナルが示唆してくれない
  3. クエストが章をまたいで継続するのかどうかが明示されない
  4. 入れ子状のクエストの関係を、ジャーナルが明示してくれない
  5. そもそも、相関するクエスト同士を別立てにして、入れ子になるように構成し直してある
「RPGなんだから、全てをつまびらかにしたら、面白くないでしょう」という諸氏もいるだろう。もちろん、それはそうだが、"Track quest on map"機能のように、プレイしやすく計らうのもシステムの重要な役割だと思う。だから、入れ子状のクエストをゲームが採用しているなら、プレイヤーがそれを推理できる示唆があってもいいはずだ。クエストの重要性と天秤で、示唆の度合いが保たれるべきだろう。現行では、そういう発想が大部分で欠けているように思えてならないのだ。

The Witcherではジャーナルに書き込まれる項目の事を「エントリー( "Journal entry" )」と総称しているようなので、以下の記述では、私もそれに倣っている。要するに、「エントリー」=「具体的なクエストの名称」と思っていただいて差し支えない。この伝だと、フェイズ名もエントリーと呼んでしまえるが、「フェイズ」は「クエストの進行状態を細分化したもの」という扱いで明確に分類したいので、私はフェイズの事はエントリーとは呼ばないようにしている。

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サラマンドラのアジト

銀行立てこもり事件のドワーフウォリアー達(とエルフの兵士達)に対抗できるようになった。Quenサインで防御を固めてから、背後が壁といった有利な場所へ移動しつつ、Siegfriedに数が向かうのを待って、残りを一人ずつ片づけていく。Siegfriedは瀕死になっても倒れないので重宝する。

勝てない時によく経験したのが、Aardサインでスタンした相手にトドメ(Coups de Grace)を決めている瞬間、ゲラルトは無敵状態にはならないという点。これが格闘ゲームだったら、さぞかし問題ありそうだ。ただでさえ、トドメ・モーションが長いところを、その間ずっと隙になるというのはどうしたものか。

例えば、前方にいる二人をスタンさせる事に成功して、その内の一人にトドメ・モーションをしていると、後方や側面から接近してきた新手が、この時とばかりにバシバシ攻撃を決めてくる。すると、哀れなゲラルトは華麗な必殺パフォーマンスに夢中で、それが終わる頃には、Vitalityが全て削られており、今しがた冥土へ送った敵の後を追って倒れてしまう。これでは理不尽に思える。
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リトライ可能な戦闘がようやく

第三章はなかなか魅せてくれる。取捨選択の連続という感じだ。一、二章がオーソドックスだったので、早くこういった転換点が欲しかった。ようやっと移動手段にテレポートが出てきた。これで近道ができる。第二章でもKalksteinに貰ったテレポートストーンが使えたのだが、利用法はちょっとイレギュラーで、なかなか気が付かないと思う。Place of Powerという青い放射光(蜘蛛の巣状の青い光)がある地点でクリックをすると、選択肢が出て、その中に「Kalksteinのラボへテレポート」という項目があるのだった。

冒険の舞台は、あまり代り映えしない。テンプル地区に加えてトレード地区が新たに行けるようになったが、沼地(スワンプ・フォレスト)も相変わらず登場する。同じ舞台に変化を加えて使い回すという経済的なやり方だ。スワンプ・フォレストは生態系まで変化したようだが、またもや捌きにくいモンスターが加わった。お馴染みのCocacidiumはSilver Talentsを消費してIIIレベルにしたIgniサインで燃えるようになり、十分倒せるようになった。章立てと同じくしてゲラルトもパワーアップしていく算段で、全体が作られているのだろう。

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Yaren Boltのクエスト

Yaren BoltのA Long Way from Homeというクエストが失敗になったので、もう一度試してみた。
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第三章突入

二章のお終いの戦闘は全然へっちゃらだった。Painとダメージ増のソードを買っていたし、AardサインもIIIレベルになっていたからだ。おまけに、五番目のサインが、この為に使えとばかりに用意されている。それから考えると、ゲラルトを強く育てられない一章で、どうしてボスをあれほど強くするのだろう? 本当にバランスが悪いと思う。例えば、11月8日で取り上げたCocacidiumはこの段になってもまだ倒せないほど強い(こいつらからは、逃げるだけで済むわけだが)。そろそろ倒せてもいい頃合いだと思っていた。

それよりも、ドルイドを呼んで貰う為に500Orenも請求された! 丁度、この頃にはセカンダリー・クエストを全部やり尽くしてしまっていたので、手っ取り早い収入源がなかった。どん底からカネを稼ぐのを余儀なくされたのだ。幸いに、The Witcherの経済システムは(Oblivionのように)高値で売れる武具が容易く手に入らない代わりに、数百Orenなら、ゼロから稼げるように出来ている。その方法とは……

まずはフィスト・ファイト。StrengthのBrawlやDexterityのFistfightにTalentsを割り振っておけば、まず負けることはない。これで、一日に最低45Orenは稼ぐことができる。次が、ダイス・ポーカー。運が味方しないと勝てないが、NPCに強弱があるようだから(カルメンは強かった)、カモを見つけて搾り取れば200Orenは堅い。最後に、どうしても元手が無ければ、近くの樽を漁る。民家に入って、戸棚を漁る。本が見つかれば一番高値になる。とにかく、ただで手に入れたものを売れば、とりあえず10Oren程度にはなるだろう。こんな感じで500Orenは現実的に可能な範囲だった。鎧を買いたいから、この方式で5,000Oren稼ぐ・・・なんてのは無茶だが。

振り返ると、二章はひたすらお使いだった。ひとつ残念だったのが、Yaren Boltというドワーフの斧Vodyanoi altarに捧げて、平和のシンボルを授かったのに、Yarenに会って話したら、即座にクエスト失敗になったこと。どうやら、これはVaskaの計略だったらしい。ジャーナルの記述に騙されずに、正しい貢ぎ物をすれば良かったのかな? ここはバグがあるという話だったが、私の場合はバグらしき挙動が無かったので、あぁパッチで対処されていたんだ(書いてなかったけど)と思っていた。失敗がアリとは……チクショウ。
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