名 作 R P G を 遊 ぶ (か も) 2

洋ゲーRPGや非電源ゲームを扱った頁でしたが、最近はユルいジャンルになりそうです
カテゴリー  [ Silent Hunter 5 ]

シミュレータとゲーム

潜水艦シムであるSilent Hunter 5: Battle of the Atlanticをプレイしてみた。Silent Hunter IIIを推す人が多いようだが、Newbieでこだわりがなければ、最新作の方がきっと楽しめる。一番の理由はそのグラフィック。海原の表現はCGの進歩を計るバロメータとして高く評価できるだろう。

シミュレーションの忠実さを、「現実並」にできるオプションが用意されていた。なんらチェックを入れないと、ゲーム的にご都合主義な体裁になる。これで遊んでいる分にはプレイしやすさは保証されているから、どれでもお気に入りのUボート映画を思い出しながら、ごっこ遊びに耽ればよい。

私のように予備知識がない者でも、プレイは問題ない。キャンペーンを開始後まもなくに閉口したのは、冒頭のハシゴを二つ登って艦長に会うくだり。インタラクトに問題があって、ハシゴ登りは自動的に動作がつながる。ゆえに、登りたいが登れないという状況に陥ると、このシステムの難物ぶりが露呈してしまう。

「ドック入り」や「作戦行動の開始」も難物で、どうすれば「きっかけになるのか」という誘導が大変よろしくない。ドック入りは、時間を早めて地図上で帰港した後、出てきた碇のアイコンをクリックして、「パトロールの終了」を選んで行う。新しい任務はドックにいる高官に話しかけると、ブリーフィングと任務開始(パトロール)が選べる。

帰港時に「パトロールの終了」を選ばす「Refit」を選べば、更に任務が続けられそうだ。プレイヤーに何をするか(したいか)の裁量権を委ねているのは好ましい。ただし、ゲーム的に着実にミッションが進んでいる、という手続きからは外れる。

新しい任地へは、やはり時間を早めて航海していく。世界中の地図が用意だけはされていて、行っても何かが起こるとは思えないものの、ヨーロッパ以外の国、例えば日本も描かれていた。

Railworks 2の時にも感じた懐かしさのようなものが、この手のアプリケーションにはある。敢えてアプリケーションと呼ぼう。コンソール仕様のゲームばかりプレイしていると、遊ぶだけの意義しか持たせない、つまりプレイに特化されたインターフェースばかりで、その土台がパーソナルユースのコンピュータであることが置き去りにされてしまう。しかし、シミュレート系の古き良き“機構”を見せつけられると、無尽蔵の多様性、「どんな風に遊ぼうが自由なんだ」という意識に改めて気づかされる。

この“気づき”が重要だ。ここ何年も、自分が主体で遊べるRPGというジャンルを根城にしてきた。MMOではなくシングルプレイが好きで、オープンエンドやノンリニア系を選んでは「楽しい」と感じている自分がいるのは、このせいだったはずだ。シミュレート系には、むしろRPGよりも大きな主体性が備わっていると再発見させられる。

やや突き放した感のある、作戦行動を開始するまでの“ゆとり”に、何の束縛も生じないように作ってくれたディベロッパに感謝すべきだ。これが、もっとゲーム寄りであったなら、「やれ、いつまでに何をしろ」、「それは出来ない」と、別の方向でにべもなかったはず。合間に、勝手に何かをして許されるような“すきま”は用意されなかっただろう。Silent Hunter 5は、この意味において貴重なゲームに違いない。

似たような作りを持つ、シミュレート系のゲームをもっと遊びたくなってきた。昨今のゲームからは得られない豊かさがあることを知ってしまうと、フツーのゲームでは物足りない。
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